Sunday, January 06, 2013

No.20130106 海上自衛隊Chokai & Asuka


JASDF Chokai & Asuka

2012年10月、木更津新港に停泊したイージス艦に乗船した時の写真を掲載します。


写真左側JS Asuka, ASE-6102 右側JS Chōkai, DDG-176

一度は海上自衛隊艦船に乗船してみたいそんな思いが叶い木更津新港に停泊した海自艦船の一般公開に参加してきました。  

あすか (試験艦6102) 
あすか(JS Asuka, ASE-6102)は、海上自衛隊の試験艦です。省力化やステルス化を目的とした艦載兵器実験艦として運用されています。艦橋上部に八角形のフェーズドアレイ・レーダーらしき物が確認できますが、現在この部分にレーダは搭載されていないようです。

ちょうかい(護衛艦176)
海上自衛隊の護衛艦(こんごう型護衛艦の4番艦) イージスシステム搭載護衛艦。イージスシステムの正式名称は武器システムMk.7(Weapon System Mk.7)であり、イージス武器システム (Aegis Weapon System: AWS)と通称される。イージス武器システムは、強力なコンピュータとレーダーを使用して敵の目標を追跡し破壊する高度な戦闘、制御、情報システムです。 それは、最も先進的で近代的な戦闘システムであり、対空、対艦、および対潜の脅威から守るために造られた統合された戦闘システムです。護衛艦ちょうかいは2012年12月12日未明に北朝鮮が発射した「人工衛星」と自称する弾道ミサイルの監視及び 不測の事態に備え迎撃態勢をとっていた護衛艦の一隻です。同型には174「きりしま」、175「みょうこう」があります。

装備
イージス装置一式
VLS装置一式
高性能20ミリ機関砲x2
SSM装置一式
54口径127ミリ連射砲
3連装短魚雷発射管x2
電波探知妨害装置一式
対潜情報処理装置一式


□AN/SPY-1Aフェイズドアレイレーダー

八角形の部分はイージス艦の心臓部とも言えるイージスシステムのコンピュータ制御AN/SPY-1Aフェイズドアレイレーダーです。AN/SPY-1Aフェイズドアレイレーダーは米国 アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦に搭載されたほか、日本のこんごう型護衛艦、スペインのアルバロ・デ・バサン級フリゲートにも搭載されています。イージス武器システムは、対空兵器の統合システムです。 これは、空中脅威から艦隊を守るために設計されています。イージスシステムの心臓部は、AN/UYK-1高速コンピュータシステムと結合AN/SPY-1フェーズド·アレイ·レーダー·システムです。 この組み合わせは、艦に近づくミサイルや航空機を検出し、対空ミサイルをオンボードで割り当てその標的にミサイルを誘導することができます。イージスは100以上の目標を追跡することができます。レーダーパネルは艦周辺360度のカバレッジを警戒するために取り付けられたフラットな構造になっています。これらは可動部品がないという点で、 古い回転式レーダーのに比べて効率良く改善されています。古い回転レーダーはスキャンされた領域のみをカバーするだけですがフェーズド·アレイでは艦周辺全体の範囲をミリ秒単位でカバーできるのです。

画像右側にはMk 41垂直発射システム (Mk-41 Vertical Launching System:VLS)のミサイル・セル蓋が、また上部(白いレーダードーム)にMk15Mod2ファランクスCIWSが確認できる。艦橋下部の左右に見える八角形の板はフェーズドアレイ・レーダー。

※ Mk 41垂直発射システム:

VLS(Vertical Launching System、バーティカル ランチング システム) は、対潜、対艦に使用されるミサイル発射システムです。

※Mk15Mod2ファランクスCIWS

ファランクス (Phalanx) とは、アメリカ合衆国のレイセオン・システムズ社製、艦艇用近接防御火器システム(CIWS) Mk.15の名称。ガン·サブシステムは、6バレルの回転クラスタから成るガトリング砲(M-61A1-6銃身)を採用しています。1988年以前は劣化ウラン弾を使用していましたが現在はタングステン弾芯に移行しているようです。洋画バトルシップでイージス艦が敵弾を撃ち落としていたのがコレです。

※ちなみに、劣化ウラン弾は原子炉や核兵器に使用されるU-235を抽出した後に残るウラン238が主成分となる弾で鉛や水銀などの有毒な重金属を含み放射性があります。 ウラン238は4.2 MeV(ミリオン-エレクトロン-ボルト)において細胞の損傷と有意な内部イオン化を引き起こし、また4.15 MEVにおいてアルファ粒子を放出します。 さらに放射線障害を引き起こすことがあるベータ粒子、ガンマ線を放出する事が確認されています。劣化ウラン弾は外部被爆による危険は少ないかもしれませんが、吸入、経口摂取、創傷汚染に重大かつ容認できないリスクが発生します。またアルファ粒子の排出が低減されていないため、劣化ウランやウラン238がまだ内部ハザードとしては非常に危険だと報告されています。更に、使用済みペネトレータまたはペネトレータの部分が300ミリレム/時発するので、着弾した弾に触れたり保護なしでピックアップすることができません。ウラン238の半減期は45億年にもなるそうです。劣化したウランなので核分裂はしませんが、放射能を含むため人体にも影響があります。こうした問題を抱え、国連総会においては2012年12月3日、劣化ウラン使用に対する「予防的アプローチ」を呼びかける新決議が採択されています。賛成155、反対4で反対を掲げた国は米、英、仏、イスラエルでした。「非人道的な兵器」と言われていますが、戦争そのものが非人道的ですね。


Chokaiからメインマストを見上げる


Asukaから見たChokai


Chokaiの艦内


Chokaiの艦橋内


ちょうかいの艦橋から見た東京湾。左に見える白い物が艦艇用近接防御火器システム(CIWS) Mk.15ファランクス (Phalanx)です。


54口径 127mm速射砲


オート・メラーラ 76mmコンパクト砲のスケールアップ・モデルとして、オート・メラーラ社によって開発された速射砲システム。



あってはならない事ですが、有事の際非武装の国民を守ってくれるのは自衛隊です。また、災害時にも大きな力となってくれるのも自衛隊の方々です。国民の生命、財産を守るために日夜任務を遂行されている自衛隊の方々に敬意を表します。今回は大変貴重な体験をさせて頂いたことに感謝しております。関係者の皆様ありがとうございました。

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